2008八ヶ岳赤岳天狗尾根

① 天狗尾根は遠い		「チームW勝也」で赤岳天狗尾根に行ってきました！ ■28日（金）：前夜泊　深夜12：00、美し森駐車場で待ち合わせ。お互い1週間の仕事の疲れを引きずっての到着。明日は5：00起床の6：00スタートを約束し、宴会は軽めで就寝することに。 ■29日（土）：1日目天候：晴れ　今日の目標は稜線に到達し、キレット小屋での幕営。頑張らないとヘッデン残業になる長丁場プラン。天気は晴れだし、2人とも気合を入れ出発準備です。　高根山岳会の出合小屋には順調に到着。一休み入れた後、天狗尾根取り付きを目指し谷を進むが、どうやら違う方角に尾根が伸びている。「ここをひとまず登ってみようか！」に2人同調したが、違う方角の尾根先に大天狗を確認し、進み過ぎたと分かる。1パーティー登ってきたので話しかけてみたら、権現岳東稜の取り付きも過ぎ、左俣に入り込んだとの助言をいただく。どうもありがとうございました。でも、権現と旭の東稜取り付き点が判ったので、気を取り直して引き返す。　1時間半ほどロスしたが、目的の天狗尾根に取り付く。前半は急勾配な雪稜。雪の状態は悪くないが、テント装備と登攀具の重みが効く。今日はキレット小屋幕営のプランはあきらめ、岩稜帯手前の樹林帯2,300m地点にテントを張ることにした。　でもこの時点でまだ12：00前。ヒマなので岩稜帯まで下見に登り、戻ってきたのにまだ13：00。仕方ないから飲むか、ということで早々と宴会スタート。ホルモン焼きはテント内に煙が激しく充満したが、やっぱし山での焼肉は最高！17：00になり坦々麺を晩飯にたいらげオネンネすることに。 ■30日（日）：2日目天候：晴れのち雪　2人揃ってガッチリ寝坊。いやいや、寝心地が良過ぎでした。4：00起床のハズが5：00起床。ナント11時間も眠りこいてました（笑）。気を取り直し気合を入れテント撤収。そして7：00スタート。　30分雪稜をこなし、いよいよ岩稜帯に突入。まずはカニのツメ。切れ落ちているが左側をすんなり巻く。次に30m岩峰。ここは右側をトラバースしルンゼ状を登るが、勾配は急だし、雪が一部ビーズ状にサラサラ流れるしで、体力的にも一番キツかった。前を進むイイちゃんに離される。それでもどうにか頑張って、大天狗手前の岩峰に取り付く。左からノーザイルで右側へ乗っ越し、大天狗の取り付きになんとか到着。　ここでは2パーティーが取り付き中。見学しながら一休みしていたら、なんと墜落を目撃してしまった。幸いケガも無いようで安心したが、見てしまったこちらはビビった。　そして我々の番が来た。リードしたい気持ちもあったが、気が弱くなりイイちゃんにトップを頼む（笑）。そして順調に突破し、小天狗は左からすんなり巻いて終了点へ。でもホント疲れました。ここからは縦走路を下り権現岳方面へ。薄い雪と岩のミックス斜面の下山は疲れた足に堪えます。途中鞍部でお昼休憩。そしてキレット小屋を過ぎ下山ルートのツルネへ向けて登り返すが、これもまたキツかった。　でも、ツルネ東稜の下山は想像してたより早かった。1時間で出合小屋に到着。それにしてもイイちゃんの下山は素晴らしい！出来る限り尻セードで滑り降りるが、ほとんどボブスレー状態！両脇が切れ落ちてて幅が1mしかないリッジ状のとこでもボブスレー！（笑）　そして15：00、美し森駐車場帰還。ツルネから下山は雪の中だったけど、雨に変わらなくて良かった。満足の週末でした！　赤岳天狗尾根。どちらかと言えば体力系でしょうか。今このレポを作成している私、ガッチリ全身筋肉痛です（笑）。 ☆ コメントby飯塚☆ 　出合小屋から自分の考えていた方角に、はっきりとしたトレースがあったので、なんの疑いもなく左俣を詰めてしまった。途中、ちょっと疑うも、その時は取り付きをちょっと見逃したぐらいで、なんとか上部でリカバリーできると思っていたが、人間の思い込みとは恐ろしいもので、出合小屋を出発し、すぐにあさっての方角に歩いてしまっていた。疑いを持った時に、すぐにコンパスで方角を確認すべきだったと反省する。　今までの山行は、会の先輩方のリーダーのもとの山行だった為、心の中に、やはりどこか安心感があった。しかし今回は難易度的にはそれほどでもなかったが、梁取さん、飯塚、と経験の浅い２人で完登したルートだけに、自分の中で思い出に残る山行になる事だけは疑う余地はないと思う。　余談：夕飯と朝飯を用意して頂いた梁取さんには、その場では言えませんでしたが、チーズがまったくダメな自分にとって、朝飯のカルボナーラ！正直今回の山行での最高グレードでした(^^)
②W勝也（出合小屋前にて）
③カニのツメへ向う
④30m岩峰のトラバース
⑤大天狗取り付き中の先行パーティー
⑥大天狗登攀中
⑦小天狗を背に
⑧ツルネから振り返る天狗尾根