谷川岳マチガ沢〜東南稜
2008年5月27日(火)
(アルパインクライミング)
たらっぺ山の会 簗取(筆)
参加者:森・簗取


@マチガ沢S字峡

 
 仕事の山に追われ虚しいGWを過ごした私でしたが、会社から「5月最後の週全部休め」とのありがたいお言葉。遂に私にGWが…(喜!)ってことで、王様とマチガ沢から東南稜を登ってきました!

 マチガ歩き始めからいきなり雪渓ブロック崩壊の洗礼。前を歩く王様、危うく雪渓下に飲み込まれるとこでした(恐!)。S字峡先から傾斜がどんどん強くなってきて、東南稜取り付き直下ではもう既にヘロヘロ。10歩進んで一休みの繰り返し。足が攣りそうになりながらの登りで、アプローチに4時間近くかかっちゃいました。
 そうして基部到着。パンをかじって登攀スタート。1P目:王様リード。乾いてれば問題なさそうだけど、濡れ濡れのスラブに苦戦するが無事突破。2P目:やなとりリード。同じく濡れ濡れの凹角。濡れているっていうより、水が滴る鍾乳洞のレベル。残置スリンゲが下がってなかったら登れなかったなぁ。3P目:王様リード。このあたりから快適な乾いたリッジになり、4P目:やなとりリードで草付き手前まで進む。振り返ればマチガの雪渓と西黒方面の眺めが良く、実に気分の良い高度感。トマの耳に居る登山者がエールを送ってくれた。ここから先、熊笹が凄く滑る。危ないので確保しながら進み、15:10、結局7Pか8Pで誰も居ないオキの耳に乗っ越した。
山頂で王様とお互いの健闘をたたえあう。そしてガチャ類をザックに突っ込みしばらくまったりの後、疲れきったカラダにムチ打ってトボトボ下山にかかることにします。天神尾根を行けば楽だし今週末山行の下見にもなるしと思ったけど、既にこの時点で15:45。ロープウェイは終了だろうと思い込み、西黒尾根→巌剛新道を下ることにする。この時期、巌剛はほとんど崩壊の状況で大変だったけど、マチガS字峡のとこで雪渓に下降でき、足裏セードしながら帰ってきました。

駐車場に帰還したのが19:10。実に13時間の行動でした。ホント疲れた。東南稜はガイド本では難しくないような案内になってたけど、ビショビショに濡れてりゃ話しは別。昨年の乾いた南稜よりアドベンチャー気分になりました。でもスリップ無く完登できて嬉しかったなぁ。いい余韻ですよ。体中痛いお土産までついて(笑)。

 
Aマチガ沢下部


B四の沢方面


Cトマの耳を背に登る


D王様現る(4P目)


E只今ビレイ中

 
Fオキの耳にて

G東南稜を振り返る