「親不知海岸までの道をたどって」3日目
自 平成17年8月27日〜 至平成17年9月9日
たらっぺ山の会 石橋 (筆)

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8月29日 晴れ
   奥穂高山荘(5:30)→槍ヶ岳山荘(15:15)
北穂高岳頂上

北穂高岳頂上



南岳から大喰岳へつづく縦走路

南岳から大喰岳へ
つづく縦走路
 
 4時起床。寒さかつ疲れもあり朝の雰囲気は疲れ気味。今日も槍ヶ岳までなので長くキレットを越えなければ行けないので難所が続く。5時スタート。

 個沢岳から前穂の北尾根が朝日に輝き美しい。写真では何回も目にした姿である。眼下左下には滝谷も見えてきた。
日本でも代表する岩場ではあるが最近は地震の影響で岩や支点の状態が悪く取り付くクライマーの数もめっきり減ったようだ。自分の印象は風が強く、日当たりも悪くすっきりとしたルートがなく登りたいという気はあまりしなかった。個沢側と対照的だ。昔の山屋が強いのはこんな悪いところ登っているからなのかと考えた。

 しばらく歩くと北穂山頂。日本で一番高い山小屋の番人は夏休み最後の連休明けの為か布団干しをしている。コンパクトな小屋である。ここからは槍までの登路がはっきり見渡せる。大キレットの登り返しもきつそうだ。最低鞍部に向けて出発するが筋肉痛が出てきて下りが堪える。ビブラムをよくグリップさせて進む。

 3時間で南岳小屋着。小屋前で休んでいるとヘリの荷下しがあるので小屋の中に入って待機して欲しいとのこと。小屋でコーヒーを飲みゆっくりとくつろぎ出発。ここからはアップダウンの少ない縦走路で快適である。ガイドが70〜80歳のおばあちゃんと二人で槍に向かっている。ザイルを繋いでいるがしっかりと歩いている。たいしたものだと感心した。

 槍の穂がどんどんと迫ってきて僕たちに力を与えてくれる。今日も無事にテントサイトへ到着。小屋へ受付と水の補給へ行く。さすが槍、多くの中高年登山者でごった返している。テントで軽く乾杯をして山場を越えたことですやすやぐっすり。

 明日は三俣山荘までの下りの占めるルートなので少し安心できる。

西穂高山荘→奥穂高山荘<<==>>槍ヶ岳山荘→三俣蓮華山荘