「親不知海岸までの道をたどって」 9日目
自 平成17年8月27日〜 至平成17年9月9日
たらっぺ山の会 石橋 (筆)

プロローグ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 エピローグ

9月4日 曇りのち晴れ
   種池山荘(7:15)→冷池山荘(10:00)
鹿島槍ヶ岳

鹿島槍ヶ岳
 
 天気予報だとかなり大きな台風が発生したと告げられていた。今日の予定はキレット超えだったが雨の予報がでていたので超休養ステージとし、3時間程で着く冷池山荘までとする。これで八峰キレットは体力を温存して超えることができるので相棒と喜ぶ。

 爺ヶ岳山頂に回り込んでから冷池山荘に到着。天場は小屋より上で登り返して10分であった。小屋でカレーを食べた。レトルトだったけどうまかったな。2階が喫茶室になっていたのでコーヒーを飲みながら山岳雑誌のバックナンバーを読みふける。相棒は読み始めると止まらない。

 小屋で水を買い天場に戻る。今日は雨の予報だったが晴れ間も見えたので洗濯をする。この旅のエコとしてモンベルのオールパーパスソープという何でも洗えて100パーセント土壌分解する液体石鹸・おなじくモンベルのロールペーパーこれも分解するので水や土壌を汚すことはないという文句の製品を持参した。

 Tシャツとパンツ・ズボンをスーパーのナイロン袋に入れ水を1L注ぎ、洗剤を3滴たらす。しばらく浸けてから直接手もみ洗いをすると泥色になってしまう。2回ゆすぎ、水がもったいないので終了とした。干すのはテントの上に飛ばないよう乗せておくだけ。予備の着替えはパンツ・Tシャツ・ズボン・靴下各々一つある。もう汗臭さなんて気にならないが着替えると繊維の肌触りがやけに優しく感じられた。

 鹿島槍の双耳峰が美しい。日本百名山の深田久弥が最も好きな山である。初めての鹿島槍はたらっぺ山の会の冬合宿で東尾根第2岩峰まで、翌年の冬は井上さんと東尾根第2岩峰までともに悪天候のため敗退した。その年の5月には井上さんと完登することができた。山は技術体力で登れないことより気象条件によることが多いと思う。今日の天場は僕たちだけだった。明日に備えて8時に就寝。

針の木小屋→種池山荘<<==>>冷池山荘→五竜山荘